国内宝石鑑別・グレーディング機関の老舗、AGTジェムラボラトリーが、2025年3月31日での廃業を発表した。1971年創業以来の歴史に幕を閉じる。

AGTジェムラボラトリーの沿革は以下の通り。

1971年11月

1931年米国に宝石学教育機関としてロバート・M・シプリー氏が設立したGIA(Gemological Institute of America)の日本における代行機関として日本宝石鑑別協会(Association of Japan Gem Trust)を創立、宝石学教育並びに宝石の鑑定・鑑別業務を行う。

1976年2月

大阪支部開設、宝石学教育並びに宝石の鑑定・鑑別業務を行う。

1978年10月

日本宝石鑑別協会よりラボ部門を分離し、株式会社エージーティ・ジェム・ラボラトリーを設立。

1981年7月

当社を含む29社により宝石鑑別団体協議会(A.G.L)(2008年12月一般社団法人となる)を設立。

1984年10月

GTL(GIA のラボ部門。現GIA LABORATORY)レポート(英文)発行。

1989年10月

ダイアモンドグレーディングレポートに“カットガイドライン”表記開始。

1990年6月

東京税関により鑑定機関としては初めて保税上屋(現呼称 保税蔵置場)の許可を得る。

1993年8月

親会社の日本宝石鑑別協会がGIA JAPANに名称変更。GIA JAPANでは、GIAの世界的な宝石鑑定士資格「G.G.」(Gemological Institute of America)を日本語で取得できる通信講座、後に全日制のGraduate Gemologist Proguramuを提供し、多くのGG取得者を世に送り出した。

1996年9月

宝石鑑別団体協議会(A.G.L)の“ダイアモンド・マスターストーン(カラー)認定制度”スタートに伴い認定ナンバーの表示開始。東京ラボNo.025/大阪ラボNo.026

2000年2月

GTLレポート発行終了。

2001年~

華標(はなしるべ)レポートを始めとしたAGT独自の様々なレポートの発行開始。

2006年4月

GIA Facet WareによるGIAカットグレード導入。

2007年4月

GIAラボダイレクトサービス開始。

2010年7月

GIAラボダイレクトサービス終了。

2015年12月

GIA JAPAN(宝石学教育部門) 閉鎖。

2017年2月

大阪ラボ閉鎖。