菅沼 裕美子2019-04-01T13:35:49+09:00

私の仕事に関する基本的な考え方はジュエリーは身につけるアートであり、自己表現したいという欲望に基づいています。

今日、様々な新素材によってジュエリーが作られていますが、その品質と美術工芸的な特質が失われがちであり、ファッション的にも限界があります。

優れた現代ジュエリーとは新素材に頼るのではなく、あくまでも作家の感性と概念によって、今日的に表現されるものだと思います。

私は機械に頼らず、手仕事で、伝統的な素材(金や貴金属)と単純な道具を使い、時間をかけて仕事をします。

私のほとんどの作品は打ち出しによる形(0.5ミリの板)、線、空間で構成されています。

これらが感性、概念、技術、素材と一体になって作られたとき、ジュエリーを着ける人、観る人に優しさとぬくもりを感じてもらえるのではないでしょうか。

紀元前8~7世紀にイタリアのトスカーナ地方に住むエトルリア人によって完成された彫金技法

いかんなく粒金が施された菅沼先生らしい作品。ジェムランド表参道で展示販売中

ジュエリーデザイナー菅沼裕美子

菅沼 裕美子

打ち出しと粒金

打ち出しと粒金は紀元前8~7世紀にイタリアのトスカーナ地方に住むエトルリア人によって完成された彫金技法です。

薄い地金板をタガネで叩いて、形を打ち出し、その上に直径1ミリ以下の金属の粒をロウ付けしていきます。

伝統的な技術に通じていることは、自己表現する上でひとつの確信をもたらしてくれます。
これらの技法を原点に、自由な精神で自分の感性のかたちを追い求めていきたいと思っています。

菅沼裕美子 略歴

YearEvents
1964東京教育大学(現筑波大学)芸術学科絵画卒業 
1965同専攻科修了
1965-2004二紀展油絵出品
1968-1969渡欧 ヨーロッパ美術研修の旅(6ヶ月各国を巡る)
1970第5回日本ジュウリー展入選 佳作受賞(72,75 同展佳作受賞)
1970-1971イタリア フィレンツェ 国立美術アカデミアにて、油絵を修学
1971油絵個展(フィレンツェ バッカリーノ画廊企画)
1970-1975彫刻家 Bino Bini氏に師事し、ジュエリーアートと伝統技術を修学
1975第3回インターナショナル・パールデザインコンテスト 銀賞受賞
1976第4回同コンテスト グランプリ受賞
1977第5回同コンテスト グランプリ受賞
1977-2006グルッポ・ジーリオ・ロッソ展(佐々木幸氏、中谷昭子氏と)(銀座 愛宕山画廊企画)
1981イタリア・アレッツオ市主催「ジュエリー展」招待出品
1984ジュエリーデザイナー三人展(山田礼子氏、永井純子氏と)(銀座和光 企画)
1990「メガチップアートコレクションのための作品制作」(テキサスインストゥルメンツ社収蔵)
1992-2000インターナショナル・パールデザインコンテスト 特別招待出品
1993ジュエリーデザイナー三人展(坪文子氏、荒川芳秋氏と)(大阪 阪急)
1995イタリア・スペッロ市主催「ジュエリー展」招待出品
1997ジュエリー二人展(福島保信氏と)(銀座和光 企画)
2000「マリッジリングコレクションのための作品制作」(銀座クレー収蔵)
2005個展(恵比寿 ARAIギャラリー)、’07個展(銀座 ACギャラリー)
2007「ジュエリーと七宝」二人展 Anna Bini氏と(銀座文芸春秋画廊)
2008「ジュエリーと現代書」二人展 本川須美子氏と (銀座 ACギャラリー企画)
2009JJDA展創立45周年記念展出品(銀座 ミキモトホール)
2012ビエンナーレ・日本ジュエリーデザイナー展「絆」(銀座 和光)

(ニューヨークタイムス 作品掲載)
2016「日伊コンテンポラリージュエリー交流展 in 金沢」出品
2017日本のジュエリーアート展「ことだま」出品(ヒルサイドテラス)
2018ジュエリー個展<打ち出し>(銀座ACギャラリー企画)

その他 個展、グループ展、JJDA展、国際展など出品多数
現在(公社)日本ジュエリーデザイナー協会会員

Studio d'arte(スタジオ・ダルテ)主宰

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