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宝飾業界への就職

多く拝領するご質問のひとつは、以下のようなものです。

「宝飾業界への就職を希望しているけれど、どのようにしたら良いのか」

Q&Aとして記すにはそれぞれのケースに個人的な事柄も含まれてしまうので、このような形でお応えすることとしました。

宝飾業界には他の産業同様、さまざまな分野があります。まず、どのような業種や職責があるか考えてみます。

完成したジュエリーの流通をごく単純に示すと、ジュエリーメーカー、中卸、小売店があります。それぞれの流通段階で個々の職責があることは勿論ですが、また個々の段階で関連する宝飾関連の商材を扱う事業者が関わってきます。
 
例えば自社工場を持つメーカーには営業担当者もいれば、実際にジュエリーを制作する職人もいます。 小売店チェーンであれば現場の販売員は無論、 仕入れ担当者も重要な職責を担っているでしょう。
 
ジュエリー メーカーに素材を提供する企業も数多く存在します。大手新聞に広告を掲載するような地金商は貴金属そのものをも販売し、あるいは高価な装置を備えた工場でチェーンやブレスレットを製造、卸売りします。
 
またメーカーにダイアモンドの裸石を販売する商社の多くはテル・アビブやアントワープから直接仕入れる場合もありますが、その場合、現地に駐在する買付担当者も必要になるでしょうし、輸入したダイアモンドを販売するため、日本で営業を担当する方もいます。更に、このような商社からダイアモンドを仕入れ、それを更に卸売りする会社も多く存在します。ダイアモンド以外の宝石でも、例えばエメラルドやルビーの裸石を専門に扱う、一般に小規模な会社も多数有ります。

裸石、特に一定以上の大きさのダイアモンドはそのほとんどがラボ(宝石鑑別機関)でのグレーディングを経て流通しますから、ラボでダイアモンドを検査するグレーダーという職業もあります。また、宝石の鑑別を主た業務とする方々もいます。

製品、ダイアモンドの裸石などを日本で卸売りする海外資本の会社も多くあり、多くの日本人スタッフが働いています。

複数のジュエリーメーカーの為にデザインを描く、多くの場合工房をもかねているジュエリーデザイン事務所、また原型を制作する個人や会社である職人・工房も活躍なさっています。

このように、一口に宝飾業界へのご就職を検討しているといっても、様々な分野が有るわけです。したがって、最も重要な事は、ご自身がどのような仕事に携わりたいのか、ということです。そして携わりたい仕事を得るために必要な知識を身につけるなり、就職のために情報を集めるといったことが必要でしょう。

宝飾関連企業に関する情報の収集手段には色々ありましょうが、例えば[日本宝飾企業データブック](柏書店松原)を購入する、あるいは図書館にあるものならば閲覧するといった方法が考えられます。アメリカで云ういわゆるレッドブック(アメリカの宝飾業界関連企業のリスト)の日本版です。購入をご検討ならば、以下のページで[ 企業 ]と入力して検索すると4冊捻出されます。
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宝飾業界で必要とされる知識は、どの分野に携わりたいのかということに大きく左右される事となります。

例えばバイヤーになりたいと漠然と希望したとします。率直に記せば、これは一足飛びに適うことではありません。バイヤーとは多額の会社のお金を預かり、それを自身の裁量で使うという非常に重要な職責を担う仕事であり、就職して直ぐに任せられるものではないからです。しかし、将来それを叶えるためには、少なくともバイヤーというポジションが存在する会社に就職しなければなりませんし、多少の英語力も要求されるでしょう。バイヤーは英語を駆使して買う気のない人をその気にしてものを販売するのではなく、あくまで買い手という強い立場にありますから、それほどの英語力は必要ないと私は考えますが、しかし社内でそのポジションを得るためには上司を納得させる意味で高い英語力があるに越したことはないのかも知れません。となれば、もしバイヤーになりたいと希望し、英語力に不足を感じるならば、本日出来ることは英語の勉強でしょう。そして英検なり、通訳検定、あるいはTOEICなりを受け第三者にその能力をアピールする術を手に入れておくことです。

また宝石学の教育も受けることが有利となる場合もありましょう。宝石学の知識は、実務を通じて日常取り扱う商品に関して蓄積されることとなるでしょうが、生涯の仕事として宝石業界を選ぶならば、系統だって宝石学の学ぶことによって得る事の出来る幅広い知識は、プロフェッショナルとしての自信をもって仕事に臨む為に大切なことだと私は思っています。特に、新卒ではなく、転職の場合にこの事は強く云えるのではないでしょうか。雇用者は、即戦力としての期待を込めて採用する転職者には、一から仕事を教えることを望まないものです。
 
どのような宝石学を学ぶのかは、繰り返しになりますが、何をしたいのか、によって選ぶべきものです。宝石鑑別、ジュエリーデザイン、ダイアモンド グレーディング、ジュエリー メーキング、色石研磨、真珠、時計などに関する教育プログラムを国内で受講できます。海外には前述に加えてアンティーク ジュエリー、ダイアモンドの研磨に関する学校もあります。またジュエリー メーキングと一口にいっても、ワックスカービング(ジュエリーの原型をロウを削って作る)と実際の金属を使う技術とは別種の技術ですから、それぞれに独自のプログラムとなっていることが普通です。実に様々な学校があります。ジュエリー デザイン教育ではニューヨークのFIT(ファッション工科大学 / Fashion Institute of Technology)は有名デザイナーを多く輩出しておりますし、世界各地で宝石学教育を行うGIAも広く知られた存在です。サザビーズ(Sotheby’が開講する各種教育プログラムではマンチェスター大学と提携した博士課程や、手軽に受講できるサマー スクール(ワークショップ)も用意されています。テキストに目を通した事がありますが、情報量という面では物足りない点もあるものの、アンティーク ジュエリーの入門としては優れたものでしょう。
 
教育機関の多くには求人票が届き、また就職についての相談にものってくれますから、就職や転職の助けになるというメリットもあります。前述のGIA、及び日本でGIA教育を行うGIA JAPANでは、定期的に企業の担当者と受講生・卒業生を対象としたお見合い会(キャリアフェア)のような機会も設けています。以下にいくつかの教育機関のURLを示します(50音順)。

GIA JAPAN
真珠科学研究所(教育コースの概要)
日本ジュエリーアカデミー
日本宝飾クラフト学院
Posted: 03/22(2003/07/03一部編集・06/04/04一部編集)
 

 
 

                      

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