▼ INDEX 1. ご投稿記事 - 「スピネル二話」 - 2. ブール ………………………………………………………………………………………………… ====PR:発行人の会社が運営しています==================================== ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞  ☆宝飾専門電子商店街  あります!素敵な宝飾    ★ ジェムランド ★★☆ WWW.GEM-LAND.COM ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞  http://www.gem-land.com/ 。o ○。○o宝石オークション開催中。o ○。○ ========================================================================== ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 1. ご投稿記事 - 「スピネル二話」 - ∽∽∝∽∝∽∽∝∽∝∽∝∽ 読者より拝領したご投稿記事を紹介します。 ご投稿ここから- - -  スピネルにまつわる体験談を二つ紹介させてください。 「第一話 7カラットのルビーの指輪」  数年前のことです。戦前ということですから60年以上前に、とある 一流店で販売された7カラット超のルビーリングを拝見する機会があり ました。持ち主の女性は既に亡くなられているそうです。7カラットの ルビーということは、合成品かレッドスピネルの可能性もあることを頭 に入れておく必要があります。実物を見せていただいたものの、どうも ルビーとは思われず、その点を質問すると、実はルビーではなく、スピ ネルであるという返事でした。  戦前はルビーと赤スピネルとが鑑別されることなく消費者の手に渡っ ていたのでしょうか。そのリングは私を想像の世界に駆り立てました。 持ち主であった女性はずっとルビーと思いこんでいたのだろうか?贈っ た方は誰だったのだろう?父親、夫、それとも恋人?誰が贈ったにせよ、 当時は相当な資産家でなくては買えない品であったことは確かです。  私には「何だルビーじゃなくてスピネルか。」という認識はありませ ん。スピネルもまた愛すべき宝石の一つです。その誠実性(通常無処理)、 堅牢性、多様性はもっと高く評価されるべきです。  現にアメリカではエメラルドの処理問題が発端となって無処理石への 関心が高まりました。高級なレッドスピネルはルビーと比肩する価格で 取引されています。また、安価な宝石の代表選手であったアイオライト の価格まで押し上げています。  スピネルの不幸は長年にわたってルビーとサファイアの日陰者として 扱われてきたことです。 「第二話 シンデレラストーン」  ある展示会で同行された方がブルースピネルのロットの中から一点、 2カラットほどの石を選んで買いました。値段は2万円くらいだったと 記憶してますが、鮮明な印象も残らない程度の石でした。その方は指輪 に加工するため、その石を宝飾店に出しまた。 その方が私にこう言ったのです。   「お店の人が、この石はアレキサンドライトですか、って私に聞い    たんですよ。」 私は、   「それってお世辞じゃないのかなあ。でも、アレキサンドライトと    言うなら、そのスピネルはカラーチェンジするのでしょうね。」 と答えました。  指輪の完成後その石を再確認させていただきました。まず、日光下で 見ると青が強まり、一般の方ならブルーサファイアと思うことでしょう。 懐中電灯の光を当てると、紫(アメシストの色)に見事なカラーチェン ジをするではありませんか。この石は単純なブルースピネルではなく、 クロムかコバルトを含有してカラーチェンジするタイプだったのです。 この石は本来もっと高値で売られるべき石であり、この方は大変よい買 い物をされたことになります。  英語にビギナーズ ラック(初心者のまぐれあたり)という言葉があ りますが、この事例はそんな典型かもしれません。  やはり、宝石は巡り会い、縁、一期一会です。  第一話では、スピネルを日陰者に譬えましたが、視点を変えれば、 スピネルはいろいろな役回りを器用にこなす名脇役であるとも言えそう です。  BY 石野好男     ご投稿ここまで- - - ご投稿ありがとうございました!! 関連情報 ▼ レッドスピネルの写真 http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/gem_encyclopedia/sa/spinel.html ▼ カラーチェンジ http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/gem_encyclopedia/ka/color_change.html - - - 一般の方からのものも含め、皆様からのご投稿を歓迎いたします! ご自身の宝石にまつわるご経験やご意見を3,800人とシェアしませ んか? なんでもお寄せ下さい。 メール、あなたのHPのURL、名前について。 ハンドルネームは掲載します。その他はご希望により掲載可能です。 ご希望の場合には、掲載をご希望の旨お書き添え下さい。 尚、掲載に当たっては編集を加えることがあります。また、掲載が適わ ない場合もございますので、ご了承下さい。 ▼ 連絡先 mailto:ofukumot@yk.rim.or.jp ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 2.ブール ∽∽∝∽∝∝∽∝∽∽∽∝∽∝∝∽∝∽∽∽∝∽∝∝∽∝ ジュエリーに用いる研磨済の宝石は魅力的なものですが、その原石も、 様々な形が目を楽しませてくれますね。読者の皆様にも、愛好家は多い と推察いたします。 さて光学的な美しさは天然石と似通った研磨済の合成結晶。当然ながら その原石も存在します。作り方によって形状は色々ですが、メルト法と 呼ばれる作り方の場合、人参の様な形をしています。これをブールと 呼びます。 ブールとは仏語の女性名詞で、「球」、「玉」などを意味します。 ▼ 合成スピネルのブールの写真 http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/ ====★宝飾業界関係者様★=========☆発行人の会社が運営しています☆========= インターネット上の業者証、もうご取得ですか? ▼ 無料の業者証『ジュエリートレード・ロックID』のご申請はこちらです。 http://jtls.net/about_id.html ========================================================================== …………………………………………………………………………………… 敬称を省略しました。執筆に際しては以下に掲載している資料を参考に している場合があります。 http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/reference.html ■ご意見、ご感想、ご質問などお待ちしています!  ご意見などは、極力紙面に反映させます。  ご連絡いただいた内容は、特におことわりを頂かない限り、弊誌上で  編集の上紹介させていただく場合がございます。お名前、mailアドレ  スは、特にご希望が無い限り掲載致しませんが、お名前をお書き添え  頂ければ幸いです。ニックネームも合わせてお書きいただいた場合に  は、そちらは掲載いたします。 宛先:   ご質問へのお応えは、業務上の必要や、個人的な興味からの疑問にお  応えするべく行っているものです。許可無く第三者への回答、公開に  利用する事はお断りしております。必要な場合はその旨ご連絡下さい。 …………………………………………………………………………………… ■[宝石学の世界] 114号 2002/03/26 ■Web site   ■配信システム:『まぐまぐ』  ■まぐまぐID:0000017866 ■受信アドレスの変更:旧アドレスは[購読解除]ページよりキャンセル  をしていただき、新アドレスをホームページより新規申し込みとして  ご入力下さい。 ■購読解除   ■発行人:福本 修   ■(C)Copyright 2002 by Osamu FUKUMOTO. All Rights Reserved. ■記事を許可なく転載することを禁じます。 ……………………………………………………………………………………