1. Picked up News - 81キャラットのダイアモンド約2億円で落札 - 2. Picked up News - 直径4000kmのダイアモンド - 3. ご投稿記事 - 宝飾市場規模算定の誤謬 - 4. 宝石学Q&A - 天然クリスタルダイアモンド? - ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 1.Picked up News - 81ctsのダイアモンド、約2億円で落札 - ∝∽ 2月19日、ジュネーブで開催されたクリスティーズのオークション で高額落札された逸品には次のようなものがあった。 ●ダイアモンド裸石  落札価格:約2億3,590万円  81.21キャラット  Dカラー  VS1  ※GIA サーティフィケート ●ダイヤモンド リング  落札価格:1億2,630万円  中石:20.62キャラット     インターナリーフローレス     ヴィヴィッド イエロー     ※GIA サーティフィケート ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 2. Picked up News - 直径4000kmのダイアモンド - ∝∽∝∝ 米ハーバード スミソニアン センターは、地球から50光年の距離に 直径4,000kmのダイアモンドが存在していると発表した。 研究チームを率いる天文学者、トラヴィス メトカーフ氏は、  「このダイヤモンドはさすがのビル ゲーツやドナルド トランプ   (注:アメリカの不動産王)でも買えないだろう」 とコメントを寄せていた。 ▼ユニークなイメージフォト http://cfa-www.harvard.edu/press/pr0407image.html ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 3. ご投稿記事 - 宝飾市場規模算定の誤謬 - ∝∽∝∝∝∽∽∝∝∝ ●宝飾市場規模は1兆円ではない 宝飾市場の縮小が言われている。その内容は、かつて3兆円規模だった 宝飾市場が、いまや概ね1兆円になってしまったということ。 しかし この指摘は、実際ははなはだあやしいと言わなければならない。 この1兆円のなかには、広大化したアクセサリー市場はほとんどカウント されていないのではないか。著しい伸びを見せているシルバー製品市場を どう評価するかは別にして、明らかに宝飾市場がこうしたアクセサリー 市場に侵食されていることは事実である。 百貨店一階に、その象徴的 光景を見ることが出来るだろう。このアクセサリー市場は4℃やヴァン ドーム等を別にすれば、ほとんどが弱小な企業や個人で運営されている こともあり、実態把握がなかなか難しいのだろうが、実際問題ほとんど カウントされていないのではないか。 さらに指摘したいのは、海外でのジュエリー購入である。この実態に いたってはまったく補足出来ていないのではないか。しかし実際は、 恐ろしいほどの伸びを示しており、誰かがかつて「優に5千億円以上は ある」と指摘していた。 あと、通販もある。これもチラシ、カタログ、ラジオ、テレビ(地上+ ケーブル+BS+CS)と媒体が広がっており、さらにインターネットが 加わったことで、市場の裾野は相当の広がりを見せている。この実態も、 さきほどの1兆円という数字にはまったく反映されていないのではないか。 さらにまた、リサイクル市場もカウントされなければならない段階に 来ているだろう。宝飾品という商品特性と市場の成熟度を考えれば、 市場での再流通は今後ますます増えることが予想される。 加えて、いわゆる外資ブランド・ショップの売上や平行輸入製品なども 含めると、おそらく市場規模としては3兆円には届かなくても、それほど の落ち込みにはなっていないのではないかと思われるのだ。要は問題な のは、3兆円が1兆円になったというのは、宝石店チャネルでの販売が落 ち込んでおり、それが最盛期の大体1/3程度になってしまったというこ とだろう。 「宝石店」が過去の店になろうとしている 実際、従来型宝飾店は、一部を除いて不振に喘いでいる。店頭を覗いても お客のいる店は本当に少ないというのが実情だ。しかし、先ほど指摘し たように宝飾市場の規模自体はそれほど落ちていないので、実際問題と して憂うべきは「宝石店で宝石が売れなくなってしまった」という事態 なのだ。 似たような状況は、他業界にも見ることが出来る。規制緩和や構造変化 が主な理由だが、典型的に悲惨なのは「酒屋」だ。自殺者が一番多いの が酒屋業界らしいが、いまや「酒屋」で酒を買う人は少数派になってし まった。酒はスーパー・マーケットやディスカウンター、コンビニで買 うものであって、「酒屋」で買うものではなくなってしまっている。 「本屋」は、中小の家族経営のほとんどが街から姿を消した。大型店中 心となり、その大型店ですら経営は厳しいらしい。その他「おもちゃ屋」 や「文具店」など、この10年で商店街から姿を消した、あるいは消しつ つある商店は少なくない。おそらく宝飾店もその仲間に入りつつあり、 10年後にはその街の主婦たちが「確かあそこには宝石店があったわよね」 などと昔を懐かしむ会話が、日本のあちこちで聞かれるようになるので はないか。 新しい商業施設に宝飾店が入っていない 宝飾市場の構造変化が、着実に進行している。基本認識として持つべき ことは、市場規模自体はけっして縮小していないということ、消費者の 宝飾品への志向は衰えておらず、確実に消費されていること、ただし、 買うもの、買い方、買う場が大きく変化しており、その消費者の変化に 従来型の宝飾店が対応できていないため、結果「宝石店では宝石が売れ なくなった」ということだ。 都市部ではここ数年、大型の商業地再開発が進行している。東京近辺で いえば「お台場」「汐留」「六本木ヒルズ」「品川」であり、「横浜み なとみらい」などだ。しかし、中に入っているテナントを見て気づくの は、いわゆる宝飾品を扱う宝飾専門店がまったく入っていないというこ とだ。 かつては、新しい商業施設が出来れば、必ずといっていいほどそこでは 宝飾店がその一角を占めていた。代表的な宝飾店チェーンストアのどこ かが、大体入っていた。 しかしいまや入っているのはアクセサリー・ ショップばかりである。おそらくこれら商業施設のデベロッパーたちは、 自分たちの施設を活性化してくれるテナントとして、宝飾店はふさわし くないと見ているのだろう。これはしかし大問題である。 宝飾市場の構造変化へ対応すること デベロッパーの視点というのは、ほとんど消費者の視点と同じである。 彼らと話してみればわかるが、彼らはあらゆる分野に通じているが、 どの分野でもプロではない。表面的な知識で動き、深くは突っ込まない。 だから、ある施設であるテナントが健闘しているという情報が入ると、 すぐにそれを自社のテナントに入れようとする。そんなこんなで、日本 の商業施設は全国どこへ行っても似たようなものばかりということに なっているが、ここで問題にしたいのはこの事の是非ではない。彼らの 視点が消費者の視点であり、彼らにとって宝飾店が魅力的な店でなく なっていること、そのことだ。 しなければいけないことは明白だ。宝飾市場が構造変化を起こしている のだから、そこに対応しなければいけない。売るもの、売り方、売る場、 それらすべてを根本的に変えなければならない。それが出来なければ、 10年後に自分の店は確実になくなると思わなければならない。 オーナー自らの自己改革から始める では、まず何をどうすればいいのか。最初にすべきもっとも重要なこと、 それはオーナー自らが、「現状を改革し、自店は、何を、誰に売ってい くのか」を再決定することだ。テレビ・コマーシャルではないが「業務 の全面見直し」をしなければならない。そしてこれが一番高いハードル かもしれないが、オーナー自らが、自らを率先して変えなければならな いのだ。 それを実行することが出来れば、チャンスはいくらでもある。市場規模 は縮小していないし、消費者はジュエリーを欲しがっているのだ。 「間違いない!」。 既存顧客という替え難い財産を生かすこと そこから、いよいよ具体策に入っていく。ここで忘れてならないことは、 新規で始める店より、自分の店がはるかに有利な条件を持っているとい うことだ。そこを武器にすれば十分に戦えるということを理解し、けっ して悲観的になる必要はない。 では何が自分の店は有利なのか。既存顧客である。自分の店はこの地で 何十年と営業してきており、延べの顧客数も相当数に上るということ、 これである。これ以外ではない。しかしそれはたいへんな財産であり、 この既存顧客を最大限に生かせれば、あなたの店は絶対に活性化出来る のだ。 「うちのお客のほとんどは高齢化しており、もう結構ジュエリーを買っ てもらったお客ばかりだ」という声をよく聞く。結構ではないか。だか らこそ攻められるのだ。 何で攻めるのか。メンテナンスである。クリーニングから始まって、 修理、リフォームまで、攻められるメニューはいくらでもある。どうし てそれをしないのか。 加工のことがよくわからない、デザインが出来ない…。理由はいろいろ あるだろう。しかし、いまそういうことを言っていたら、あなたの店は 確実に消滅する!これは「間違いない!」ことなのだ。 3月23(火)、24日(水)、埼玉スーパーアリーナにて「第1回ファッション・ ジュエリー・フェア」が開かれる。そこに出展している(株)アイレの ブース(ブースNo.75)にて、宝飾店が実施すべきメンテナンス・サー ビスについての具体的な提案をしたいと思っている。出来るだけ具体的 に説明したいと考えているので、ご興味のある方は下記までお申し込み いただきたい。貴店の明るい明日が、必ず見えてくるはずだ。 お申し込み先 FAX.03-5531-7021 shu-takamura@mth.biglobe.ne.jp ファッション・ジュエリー・フェアのセミナー希望と明記すること。 無料 ジェイエム・ネットワーク代表 高村秀三 http://www.gem-land.com/cja/ shu-takamura@mth.biglobe.ne.jp ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 4. 宝石学Q&A - 天然クリスタルダイアモンド? - ∝∽∝∝∝∝ Q: 宝石のオークションを見ていると、天然クリスタルダイアモンドと 表示されているものがありますがダイアモンドとどのような違いが あるか教えてください。 A: クリスタルとは結晶の意味ですから、「天然クリスタルダイアモンド」 とは「天然結晶ダイアモンド」、つまり天然ダイアモンド以外の何者を も意味しない用語です。 従って、天然ダイアモンド以外を「天然クリスタルダイアモンド」と 表記した販売することは不当表記にあたると考えます。 すみません、何の応えにもなっておりませんが。 --- ▼不当表記の報告や相談に関する関連記事 http://www.gem-land.com/melma/135.txt ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ご質問への返信が滞り気味です。順次お応えしておりますので、 返信の遅れ、ご容赦下さい。 ====★宝飾業界関係者様★=========☆発行人の会社が運営しています☆========= インターネット上の業者証、もうご取得ですか? ▼ 無料の業者証『ジュエリートレード・ロックID』のご申請はこちらです。 http://jtls.net/about_id.html ▲ 複数のジュエリー業界B2Bサイトに共通のID&パスワードでアクセス可能 空枠、ジュエリーケース、地金製品、シェルカメオなどの仕入れが出来ます。 ========================================================================== …………………………………………………………………………………… 敬称を省略しました。 …………………………………………………………………………………… ■[宝石学の世界] 188号 2004/02/24 ■Web site   ■配信システム:『まぐまぐ』  ■まぐまぐID:0000017866 ■受信アドレスの変更:旧アドレスは[購読解除]ページよりキャンセル  をしていただき、新アドレスをホームページより新規申し込みとして  ご入力下さい。 ■購読解除   ■発行人:福本 修   ■(C)Copyright 2004 by Osamu FUKUMOTO. 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