▼ INDEX
1. 宝石学 Q&A - ラズベリル -
2. 宝石学 Q&A - ラトナプラで用いられる照明器具 -
3. Picked up News - 20.22 cts フローレスのダイアモンド -
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◆ 1.宝石学 Q&A - ラズベリル - ∽∽∝∽∽∝∝∽∝∽∝∝∽∽∽
Q:
新聞に「ラズベリル」が日本にデビューした新宝石として紹介されてま
した。
早速インターネットで調べたら、「ピンクベリル」「セシウム・ベリル」
と呼ばれている宝石がそうですね・・・?
宝石名・ラズベリルは通称とのことですが、正式名称はやはり「ベリル」
なのでしょうか?
国内通販サイトでは「ピンクエメラルド」と称してますが、
それは「レッドベリル」を「レッドエメラルド」と称しているのと
同じように誤称なのでしょうか?
宝石名にはフォルスネームがあるので、時々混乱します。
新しい宝石の発見は宝石ファンにとっては、嬉しい限りで、
早く実物を見たいとワクワクしています。
次の宝飾展で見れる?と今から楽しみです。
新宝石の誕生は89年のパライバトルマリン以来だそうですが、
その前は67年のタンザナイトですか?(新聞に記載)
何かで80年代と読んだ記憶もありますが・・・
新しく発見された宝石についても興味がわき、
インターネットで検索しましたが、ヒットしませんでした。
近年発見された新宝石についてのサイトや本などご存知でしたら
教えていただきたく思います。
A:
昨年マダガスカル中部、Aborompotsyにて発見され、ご指摘のように現在
ラズベリル、ラズベリー ベリル、セシウム ベリル等の名称で話題を
集めている鉱物は、今年のツーソン ショーを通じて国際的に広く知られ
るようになりました。
▼ ツーソン ショー
http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/gem_encyclopedia/ta/tucson.html
鮮やかなパープルカラーで、魅力的な色をしています。
セシウムの含有が特徴で、またベリルに似た鉱物であることからセシウム
ベリルとの名称もありますが、IMA(International Mineralogical
Association / http://www.geo.vu.nl/users/ima-cnmmn/ )への新鉱物
としての申請がなされており、恐らくMadagascarite(マダガスカライト)
あるいはPezzottaite(ペゾタイト)という名称として新鉱物として認め
られるのではないかと思います。
ラズベリルという名称は語感や色の表現として優れた流通名だと思います
が、この鉱物がベリルとは別種として認められることになったならば、ベ
リルとの混同を避けるために使用を避けることが望ましいでしょう。
▼ ベリル
http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/gem_encyclopedia/ha/beryl.html
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タンザナイト(ブルー ゾイサイト)の発見は1967年ですが、これは
既に知られていたゾイサイトという鉱物種の中で、透明なブルーカラーの
変種が初めて発見された年です。
▼ タンザナイト
http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/gem_encyclopedia/ta/tanzanite.html
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◆ 2.宝石学 Q&A - ラトナプラで用いられる照明器具 - ∝∝∝∝∝
Q:
商用でスリランカのラトナプラに行きました。
宝石の町にふさわしく、町で宝石の青空市が開かれていました。
宝石を売買する人の大半が持っていたのは、写真のようなライト。
http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/images/torch.jpg
懐中電灯の改造型なのか?本体は40ドルで、電球が20ドルという
話でした。
何という電球か、聞くのを忘れましたが、もし分かれば教えてください。
ハロゲン、クリプトン、LEDのどれかとは思いますが。
A:
せっかくお問い合せを頂いたのに恐縮ですが、あいにくお送り頂いた
写真のライトを初めて拝見しました。お役に立てず恐縮です。
写真を見る限り、細く強い光線を出すことで結晶内部を照らし、内包物
を確認するためのものなのですね。
単純な構造のようですが、理に適ったツールであると感心をし、また
勉強にも成りました。ありがとうございました。
読者の皆様の中で、この照明器具の電球や正しい使用方法などを、
ご存知の方がいらっしゃいましたら、ご教示下さい。
ofukumot@yk.rim.or.jp
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◆ 3. Picked up News - 20.22 cts フローレスのダイアモンド - ∝∝
7月8日ジュネーブで開催されたクリスティーズのオークションに
20.22cts、フローレスのダイアモンドが出品された。
GIAのサーティフィケートが添付されていた。
フローレスとは、熟練したグレーダーが10倍の拡大検査で調べても、
実質的にいかなるインクルージョンも、あるいはブレミッシュも見られ
ない、非常に希少なものである。
落札価格はおよそ1億5,000万円(519万/ct)だった。
同日のオークションでは他に1連の翡翠のネックレスも落札された。
最大のビーズの直径は14.95mmで、長さは44.8cm。
落札価格はおよそ3,600万円だった。
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敬称を省略しました。
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■[宝石学の世界] 167号 2003/07/15
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