▼ INDEX 1. ご投稿記事 - カナリートルマリン - 2. Readers Exchange - マグネサイトカルセドニー - 3. 宝石学 Q&A - 着色タイガーアイ? - …………………………………………………………………………………… ====広告================================================================== ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞  ☆宝飾専門電子商店街  あります!素敵な宝飾    ★ ジェムランド ★★☆ WWW.GEM-LAND.COM ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞ http://www.gem-land.com ========================================================================== ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 1. ご投稿記事 - カナリートルマリン - ∽∝∽∝∽∝∽∝∽∝∝∽ 読者のカネガネーゼさんより、宝石の呼称に関するご投稿を頂きました。 インターネットの利用により、実に様々な情報が氾濫する今日です。 それは、良い事だと思います。しかし、偏った、あるいはジャンク(粗 悪な)な情報も多い現実を踏まえると、情報に基づき正しく判断するた めには、情報を吟味、選別する事がとても大切になっていると考えます。 本ご投稿中の、『言葉に惑わされず、その宝石の真の価値を見極めたい』 とのご意見、全く同感です。宝石以外にも当てはまりますものね。 ご投稿ここから- - - 「カナリートルマリン」  「はじめに言葉ありき」は聖書の言葉ですが、宝石の世界でもあては まることがよくあります。  パライバトルマリンという言葉が人口に膾炙されるようになった昨今、 価格の方は庶民には無縁のレベルとなってしまいました。  最近、ナイジェリア西部で銅とマンガンを含むパライバタイプのトルマ リンが発見されたそうです。気早にもパライバ アフリカーナと命名しよ うとする動きがあるそうです。サンタマリア アフリカーナの二匹目のド ジョウ狙いでしょうか。そう言えば、ある宝飾店の広告に「サンタ マリ ア アフリカーナは最高のアクアマリンの称号」とありました。こうなる と本家のサンタマリア鉱山(発行人注:ブラジルにあります)は消し飛ん だ感じです。まさに「軒を貸して母屋を取られる」の格言通りです。  レッドベリル鉱山を買収した会社はレッドベリルをレッドエメラルドと して売り出すそうですが、いつからエメラルドは赤くなったのでしょうか。   日本人のブランドへの信頼(信仰)は絶大のようですが、宝石に関す る限り、言葉に惑わされず、その宝石の真の価値を見極めたい。これが私 の主張の結論です。   最近の事例は、既に業界も受け入れたカナリートルマリンという言葉 です。カナリーダイアモンド(※)の名声にあやかったものと思われます が、かなりー無理があると思うのです。マラウイ産のイエロートルマリン のニュースはG&G(※)誌やモダンジュエラーズ誌(※)他にかなりセ ンセーショナルに報じられました。このトルマリンの価格は先日の国際宝 飾展で確認できました。常識を越えた高値とは思いませんでしたが、昔の 名前で出ていた頃に比べ随分高くなっていました。一般の消費者に、パラ イバ同様の新発見種という印象を植え付けようとするのはいただけません。 イエロートルマリンはザンビア マラウイ国境付近に限らず、マダガスカ ルのチライシナ(チライサイトの語源)をはじめ、いくつかの産地が報告 されています。   カナリートルマリンという言葉が定着し、一般消費者がその言葉を受 け入れたとき、その価格はどうなるのでしょうか。推移を見守りたいとこ ろです。 by カネガネーゼ ご投稿ここまで- - - ※発行人注:カナリーダイアモンド  強い黄色のダイアモンドは、鳥のカナリアに因んでカナリーイエロー、  あるいはカナリーダイアモンドと表現される場合があります。カナリ  黄色いダイアモンドの事です。通常タイプIb。 ※発行人注:G&G  Gems & Gemologyの略で、GIAの発行する宝石学専門誌。季刊で、  邦訳版はGIA JAPANより出版。  GIA以外の宝石学研究者も多く寄稿しており、宝石学界のネイチャー  誌といったところ。 ※発行人注:モダンジュエラーズ誌  アメリカの有力宝石専門誌のひとつ。アメリカにはモダンジュエラーズ  をはじめ、ナショナルジュエラーズ、ラピダリー ジャーナルなど多く  優良宝石情報を伝えてくれる雑誌があるのに、日本の宝石雑誌は宝石学  的な内容がきわめて限定されていて大いに不満です。出版社さん、もし  これを見る機会があったら頑張って下さい。発行部数も伸びると思うの  です。 ▼ レッドベリル http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/gem_encyclopedia/ra_wa/red_beryl.html - - - 一般の方からのものも含め、皆様からのご投稿を歓迎いたします!ご自身の 宝石にまつわるご経験やご意見を3,700人とシェア(共有)しませんか? なんでもお寄せ下さい。ご希望の無い限りお名前は掲載しませんが、ご希望 の場合にはお書き添え下さい。メールや、URLの表記も可能ですので、 あなたのHPの宣伝にもなります。尚、掲載に当たっては、編集を加えること があります。また、掲載が適わない場合もございますので、ご了承下さい。 ▼ 連絡先 mailto:ofukumot@yk.rim.or.jp ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 2. Readers Exchange - マグネサイトカルセドニー - ∝∽∝∝∽∝ 前号Q&A、ガスピアイトに絡んで皆様に伺ったマグネサイトカルセド ニーに関して情報をご提供頂きました。 ここから--- マグネサイトカルセドニーとガスピアイトは別種の鉱物です。 マグネサイトカルセドニーは、一時、レモン クリソプレーズという 誤った呼称で売られたことがあります。その言葉でどんな石かおおよそ 見当がつくと思います。クリソプレーズの緑はニッケルに起因している ので、マグネサイト含有の緑色のカルセドニーはクリソプレーズと称す ることはできないはずです。 どっかでこれに関する記事を読んだのですが、今確認しています。蛇足 ながら私の知る限りではマグネサイトカルセドニーは安価な石です。 ここまで--- 情報のご提供、ありがとうございました。 ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 3.宝石学 Q&A - 着色タイガーアイ? - ∝∽∝∝∽∝∽∝∽∝∽ Q:らかん さん 先日とあるサイトでいろいろな色のタイガーアイを見つけました。 私は黄褐色の猫の眼になるものしかないと思っていたので以外だったん ですが.... 又、違うサイトで着色タイガーアイという赤いのも見かけ、実際これは どういうことかわからなくなってしまいました。 青、水色、ピンク、赤、白に近いような色が始めのサイトでは天然石と 書いてありました。 いろんな色があるものなのでしょうか? それとも人工着色なんでしょうか? A: タイガーズアイは、様々な色に着色されることがあります。 非着色としては、次のような色があります。 ◎ 代表的な黄褐色(多くは漂白されている) ◎ 熱処理を経た赤と茶色を混ぜたような色目 ◎ グレーとブルーを混ぜたようなもの(この場合ホークスアイと呼びます) 鮮やかな赤や鮮やかな青などは、全て染色処理を経たものです。 ただ、石自体は天然ですから、天然石は天然石ですが..。 ▼ タイガーズアイ http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/gem_encyclopedia/ta/tigers_eye.html ====★宝飾業界向けホスティング・サービス★================================ ジュエリートレード・ロックシステム メール自動転送・自動返信機能 / コントロールパネル / メールアドレス無制限 http://jtls.net/ ========================================================================== …………………………………………………………………………………… 敬称を省略しました。執筆に際しては以下に掲載している資料を参考に している場合があります。 http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/reference.html ■ご意見、ご感想、ご質問などお待ちしています!  ご意見などは、極力紙面に反映させます。  ご連絡いただいた内容は、特におことわりを頂かない限り、弊誌上で  編集の上紹介させていただく場合がございます。お名前、mailアドレ  スは、特にご希望が無い限り掲載致しませんが、お名前をお書き添え  頂ければ幸いです。ニックネームも合わせてお書きいただいた場合に  は、そちらは掲載いたします。 宛先:   ご質問へのお応えは、業務上の必要や、個人的な興味からの疑問にお  応えするべく行っているものです。許可無く第三者への回答、公開に  利用する事はお断りしております。必要な場合はその旨ご連絡下さい。 …………………………………………………………………………………… ■[宝石学の世界] 107号 2002/02/05 ■Web site   ■配信システム:『まぐまぐ』  ■まぐまぐID:0000017866 ■受信アドレスの変更:旧アドレスは[購読解除]ページよりキャンセル  をしていただき、新アドレスをホームページより新規申し込みとして  ご入力下さい。 ■購読解除   ■発行人:福本 修   ■(C)Copyright 2002 by Osamu FUKUMOTO. All Rights Reserved. ■記事を許可なく転載することを禁じます。 ……………………………………………………………………………………