▼ INDEX 1. ご投稿記事 - アメリカ合衆国の宝石たち by 石野好男 - 2. ご投稿記事 - サザビーズオークション情報 by 東 佳子 - 3. Readers Exchange - トパーズ、ロンドンブルーなどの由来 - 4. ダイアモンドのインクルージョン - ツイニング ウィスプ - …………………………………………………………………………………… ====PR:発行人の会社が運営しています==================================== ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞  ☆宝飾専門電子商店街  あります!素敵な宝飾    ★ ジェムランド ★★☆ WWW.GEM-LAND.COM ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞  http://www.gem-land.com/ 。o○。○o無料のリフォーム相談実施中o ○。○ ========================================================================== ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 1. ご投稿記事 - 「アメリカ合衆国の宝石たち」 - ∝∽∝∽∽∽∽ 知識豊かな業界人と推察されるご投稿の常連、石野好男様からのご投稿 を紹介します。 ご投稿ここから- - -  138号にリディコート氏の記事がありました。 既に多く方々がご 存じとは思いますが、氏は本年7月23日にご逝去されました。宝石学 界の巨星墜つの感があります。 また、J・シンカンカス氏も本年5月 17日に亡くなられました。著作や巨大なカット石を通してしか存じ上 げませんが、惜しまれる人材が相次いでこの世を去りました。  シンカンカス氏と言えば、著書でもある「北米の宝石たち」を連想し ます。アメリカ合衆国もユニークな宝石を産しますが、それらの多くは 希産かつ大変高価という共通点があります。鉱山の開発や維持に多額の 資本が投下され、人件費も世界一とくればやむをえないのかもしれませ ん。カリフォリニア州のベニトアイト、スぺサルタイト、スチュワート 鉱山産のピンク・トルマリン、ユタ州のレッドベリル、コロラド州の ファセットグレードのロードクロサイト、ノースカロライナ州のヒデナ イト等々、コレクターとしてはどれも無視できないものです。  その中でラモナ産のオレンジ色のスペサルタイト・ガーネットには思 い出話があります。 今は昔、オレンジ色を好まれる女性がいました。 オレンジを好まれる方は多数派ではないように感じています。その方が オレンジ色の石が欲しいというので、ラモナ郡リトルスリー鉱山産の スペサルタイトをプレゼントしました。9x6ミリのペアシェイプ、 2カラット弱でした。購入価格は昔のことで正確に覚えていませんが、 1カラットあたり50ドルくらいだったと思います。その方はその石を ペンダントに加工され愛用しました。  最近、同産地の同様な石を見つけました。「あっ」と驚くような高価 格でした。随分、気前のよいプレゼントをしてしまったものだと思いま した。今更返してくれ等と野暮なことは言いません。その方が満足され れば、それで結構です。宝石にはこうしたちょっとしたロマンがあるか ら楽しいのです。  つらつら考えれば、ナミビア産のスペサルタイト(商品名マンダリン・ ガーネット)ですら大変な値札がついているので、当然なのかもしれま せん。  次は感心できない話題です。ある日本人宝石ディーラーはブラジルの ミナスジェライス州産のライト・グリーンのスポジューメンをヒデナイ トと称して売っておりました。私は「ヒデエジャナイノ」と思いました。 クロム発色のグリーンのスポジューメンをヒデナイトと称すべきです。  最近、ブラジル産の放射線で処理した変色性のフローライト(蛍石) が高値で出回っています。放射線処理石であることも、硬度不足でジュ エリー用には難があることも説明されておらず、アレキサンドライトば りの変色効果のみが強調されておりました。消費者に対する説明責任を どうわきまえているのか問い正したいところです。  二宮尊徳は、「道徳なき経済は罪である。」と言いました。経済とは 金儲けではありません。経済は経世、済民の略語です。経世は世を正し、 済民は民を救うことです。宝石宝飾業界が「道徳なき経済」に走るなら、 前途に待っているのは消費者からのしっぺい返しでしょう。 石野好男 - - - 関連記事 http://www.gem-land.com/news/riddicort.html ご投稿、ありがとうございました。 - - - 皆様からのご投稿を歓迎いたします!ご自身の宝石にまつわるご経験や ご意見を4,000人とシェア(共有)しませんか? コレクション自慢など、なんでも大歓迎です。 ご希望の無い限りお名前(明らかにニックネームの場合は掲載)は掲載 しませんが、ご希望の場合にはお書き添え下さい。メールやURLの表 記も可能ですので、あなたのHPの宣伝にもなります。 尚、掲載に当 たっては編集を加えることがあります。 また、掲載が適わない場合も ございますので、ご了承下さい。  ▼ 連絡先 mailto:ofukumot@yk.rim.or.jp ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 2. ご投稿記事 - サザビーズオークション情報 - ∝∽∝∝∽∝∝∽ ミュージアムピース(博物館クラス)のアンティーク ジュエリーを 収集している(株)エノク ミュージアム コレクションの東社長から のご投稿を紹介します。 ご投稿ここから- - - 38号の「Picked up News - サザビーズ オークションで高額落札」 に関しての投稿 同日最後のロットで、バレリーナのブローチ3つ出ていました。 1940年初めのヴァンクリーフアーペルの作品です。 主にダイアモンドで作られていますが、硬いイメージでなく 人間の骨格を意識した、バレリーナの動きが随所に見られます。 足の甲の見せ方、肘/膝の見せ方など バレーの動きを知っているからこそ出せた表現力だと思います。 これは決して物真似でなく動きを見ているから作れたのだと思います。 Internet-site   http://www.enoch.jp の掲示板に写真を載せています!(ちょっと下の方にあります!) とても素敵ですよ。 株式会社 エノク ミュージアム コレクション 東 佳子 YOSHIKO.AZUMA Internet-site   http://www.enoch.jp e-mail       yoshiko@enoch.jp - - - 関連記事 http://www.gem-land.com/news/sotherby.html ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 3. Readers Exchange - トパーズ、ロンドンブルーなどの由来 - ∝ 前号「宝石学Q&A」で、私が満足にお応えできなかったスイスブルー やロンドン ブルーというブルートパーズの流通名の由来を読者の皆様 に伺ったところ、3名の方から情報をお寄せいただきました。 空想の宝石・結晶博物館をご運営の左近様からは、1996年のアメリカの 雑誌”Colored Stone”誌に掲載された記事に関する情報をお寄せいた だきました。世の中には情報に通じている方がいらっしゃるなと、感嘆 した次第です。また色の専門家と思われる方からの情報や、販売の現場 に関する情報など、それぞれに勉強になりました。皆様、ありがとうご ざいました! ※順序は連絡を頂いた順です。 ▼1件目ここから--- メールマガジンで話題に出ていた、ブルートパーズの 「スイス・ブルー」と「ロンドン・ブルー」について 多少ですが知っておりますのでご報告致します。 恐らくこれは、色の名前から付けられたのだと思います。 色にはそのイメージから、様々な名前があります。 ブルートパーズの色味を表す際に、イメージが湧き易いよう 色の名前を名称として付けたのではないでしょうか。 まずロンドン・ブルーですが、 「ロンドンの黄昏時(ロンドン・トワイライト)」という色があります。 これはメランコリックなイメージの色で、 グレー味を帯びた、ほの暗い青です。 また、スイス・ブルーに当て嵌まる色は見付かりませんでしたが、 「カリフォルニア」という色ならあります。 これはカリフォルニアの空や自由な雰囲気を表す色で 爽やかな色味の青です。 ▼2件目ここから--- 数年前に初めて三菱マテリアルのカタログで見たのですが、 由来は「ロンドンやスイスの空の色」のようですよ。 スイスは快晴の明るい空の色、ロンドンは少し暗い(?)空の色。 メールマガジンの内容で、ほぼ合っていると思います。 ▼3件目ここから--- いつも楽しい宝石関連の情報をお送りいただきありがとうございます。 首記の件につきましたは、私も長年疑問に思っていましたが、 1996年のアメリカの”Colored Stone”誌にほんの一行だけヒントの ような記事があり、どうやらレヴロン社のアイシャドーのシリーズから 得た命名のようです ; トパーズの色にロンドン、スイス、ベイビー、アメリカン・ブルー等の 呼称がついているのはレヴロンのアイシャドーのパレットにヒントを 得たものと思います。  欧米の女性の化粧は唇よりもむしろ目に重点が置かれます。 口紅をつけなくても、必ずアイシャドーはするというのが一般的です。  アイシャドーとなれば、色は当然青が中心で、現在はどうか知りませ んが、かつてレヴロンは豊富なアイシャドーのパレットにスイス・ブルー とかロンドン・ブルーといった多彩な色を取り揃えていたようです。  ジュエリーを買うのは殆ど女性ですから、ブルー・トパーズの ジュエリーに、慣れ親しんだアイシャドーのパレットと同じ命名を するというのはマーケティング上の良いアイデアだったと思います。  空想の宝石・結晶博物館 左近より  http://www.phoenix-c.or.jp/~sakony/index.htm ☆∽∝∽★∝∽∝∽∝☆∝∽∝∽∝∽∝☆∝∽∽∝∽∝∝∽∝∽∝∽☆ ◆ 4. ダイアモンドのインクルージョン - ツイニング ウィスプ - ∝ 久しぶりに、顕微鏡写真を追加しました。ツイニング ウィスプです。 ウィスプ(wisp)とは、煙突などから筋となって、たなびく煙などを表し、 例えばwisp of hairと云った場合には、ひとふさの髪の毛を意味します。 ダイアモンドに見られるウィスプは、双晶(ツイン)であるダイアモン ド結晶の双晶面に現れる特徴で、よじれた細いリボンの様な外観です。 ▼ ツイニング ウィスプの写真 http://www.yk.rim.or.jp/~ofukumot/ ====★宝飾業界関係者様★=========☆発行人の会社が運営しています☆========= インターネット上の業者証、もうご取得ですか? ▼ 無料の業者証『ジュエリートレード・ロックID』のご申請はこちらです。 http://jtls.net/about_id.html ========================================================================== …………………………………………………………………………………… 敬称を省略しました。 …………………………………………………………………………………… ■[宝石学の世界] 140号 2002/11/06 ■Web site   ■配信システム:『まぐまぐ』  ■まぐまぐID:0000017866 ■受信アドレスの変更:旧アドレスは[購読解除]ページよりキャンセル  をしていただき、新アドレスをホームページより新規申し込みとして  ご入力下さい。 ■購読解除   ■発行人:福本 修   ■(C)Copyright 2002 by Osamu FUKUMOTO. 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